連結納税導入に際して、有利不利を判定する必要があります。一体どのような点に注意して判定すればよいのでしょうか。
連結納税最大のメリット~損益通算~
連結納税導入による最大のメリットは、「損益通算」です。グループ内の赤字所得と黒字所得を通算することができるため、グループ全体の税額負担が軽減されます。
シミュレーションに当たっては、将来の数値を見積もる必要があるため、現時点で正確な見積もりはできません。現時点で赤字子会社があり、黒字化まで数年かかるなど具体的な見込があれば、ある程度のシミュレーションは可能です。
個人的私見ですが、未来永劫黒字が継続することは難しいと考えれば、将来の赤字に備え、連結納税を採用しておくべきではないかと考えています。
連結のデメリット~時価評価、欠損金切り捨て~
一方、連結納税採用によるデメリットについては慎重に検討しなければなりません。具体的には、「時価評価の強制」と「繰越欠損金の切り捨て」です。
時価評価の強制
繰越欠損金の切り捨て